マンションやアパート経営でよく聞かれる業界用語「サブリース」。
「安定した収入を保証」してくれる仕組みとして知られ、不動産会社の営業マンであればまず最初に覚える基本的な知識の一つでもあります。
ところで、「サブリース」とは一体何なのでしょうか。
ここでは改めて「サブリース」の仕組み、そしてメリット・デメリットについて駐車場運営会社の視点から説明していきます。
マンションやアパート経営でよく聞かれる業界用語「サブリース」。
「安定した収入を保証」してくれる仕組みとして知られ、不動産会社の営業マンであればまず最初に覚える基本的な知識の一つでもあります。
ところで、「サブリース」とは一体何なのでしょうか。
ここでは改めて「サブリース」の仕組み、そしてメリット・デメリットについて駐車場運営会社の視点から説明していきます。
では、早速「サブリース」についてみていきましょう。
「サブリースとは物件を一括賃借し(マスターリースともいう)、それを分割またはそのままの規模で第三者に転貸する事業形態である。物件の所有者が運用ノウハウ、運用体制をもたない場合などに、サブリーサーにフィーを支払って運営代行を委託し、サブリーサーは自社の持つノウハウ、人員を用いて物件を円滑に運営する。」
という解説となっています。
ここでは、実際に駐車場でサブリースをするとどうなるか?サンプルの事例を使って説明いたします。
実際に、4台停められる月極駐車場を例に考えてみたいと思います。
現在、この月極駐車場には3人の契約者がおり、1台の駐車スペースは空きとなっています。仮に、この月極駐車場の料金が25,000円(税込)として考えてみます。
まず、オーナー様がご自身で契約者の管理を行う(=運営する)場合、オーナー様が得られる不動産収入は、3台分の使用料なので、25,000円×3台=75,000円(税込)となります。
しかし、不動産会社に70,000円でサブリースした際には、75,000円を受け取ることはできません。5,000円は不動産会社の収益となり、オーナー様が得られる収入は一括借り上げの代わりに運営会社から支払われる70,000円のみです。
では、2台の場合ではどうでしょうか。
この場合、オーナー様の手取り金額は2台分の駐車代金のため、25,000円×2台で50,000円となります。
しかし、サブリースを組んでいた場合の収益額は、70,000円となります。不動産会社からすると20,000円の損失となります。
サブリースというと月極の利用者募集や管理業務を委託するイメージがあるかと思いますが、オーナー様ご自身でコインパーキングにする、といった方法もあります。
この場合は、どのような試算となるのでしょうか。
月極部分 | 25,000円×2台=50,000円の収益 |
---|---|
コインパーキング |
1日1,500円/台の売上がある場合、月額売上は90,000円/2台 ここから、経費を差し引きます。 初期費用 必要なもの(精算機、フラップ板2枚、電飾看板、利用規約看板)+工事代
月額費用 電気代やコールセンター運用費用を含め、月10,000円ほど |
月極部分+コインパーキング部分で見ると、140,000円の売上が。月極駐車場だけで運用すると満車でも100,000円ということを考えると、大幅な収益増加が見込めそうです。
ただし、問題となるのが初期費用の高さ。その土地のことをよく知る・料金相場の変動をしっかりと見られる人ではないと敷居の高いのがコインパーキングビジネスの難しいところ。また機械のメンテナンスや日々の集金作業はとても労力がかかり、コストもかかります。
コインパーキング化するなら、駐車場・駐輪場経営の会社に依頼するのが無難です。
ここで、月極駐車場のサブリース(一括借り上げ)のメリット/デメリットを改めてまとめてみます。
メリット
多くの事例を知っている駐車場運営会社が募集など代行。滞納家賃の督促などの仕事も一手に引き受けるため、ストレスフリーに。
デメリット
仮に月極駐車場に空きがない状態になっても、賃料に変わりはない。
「空いているから無料で知り合いに貸す」といったことはできなくなる。
クレームの対応をしたくない(あるいは、多くて手に負えない)、家賃収入の計算・取り立て業務が煩雑(または、やりたくない)という方にとって、サブリース契約は大きなメリットを持つものとなるでしょう。